シリーズ 画家と戦争(1) 戦争画が生んだ名作 〜小磯良平「斉唱」〜

ここ二回ほど工芸が取り上げられており、あえてここに載せなかった
その前の「パルマ」は車中で見たきりであるが、8月に東京へ行って是非みたいと思っている

さて、しばしばNHKでは「戦争画」「戦争記録画」を取り上げている
数年前清水登之や宮本三郎らについて取り上げた番組がかなり印象深い

http://www.jca.apc.org/stopUSwar/notice/ogawara_shu.htm
自らの戦争責任に真摯に向き合う元従軍画家・小川原脩

しかし、今回はなぜか?小磯良平である
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2007/0715/index.html
シリーズ 画家と戦争(1) 戦争画が生んだ名作 〜小磯良平「斉唱」〜|新日曜美術館

1938年から1年間藤田嗣治らとともに陸軍省嘱託の身分で従軍画家として中国に渡り、帰国後戦争画を製作した。1941年に群像画の傑作「娘子関を征く」と「斉唱」を相次いで発表する。小磯自身は、群像を書くため精力的に戦争画に取り組んだが、戦後はこのことについて一切語ることは無く、画集にも収録しなかった。なお戦争画については、戦意高揚のために戦争画を書いてしまったことに心が痛む、と晩年に語っている。
小磯良平. (2007, 7月 15). Wikipedia, . Retrieved 16:15, 7月 15, 2007 from http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%B0%8F%E7%A3%AF%E8%89%AF%E5%B9%B3&oldid=13687967.

番組では彼の「戦争美術私感」が紹介される

過去二三年来の日本の戦争に関する絵画に半疑惑を、あるいは不満を感じている。
旧時代の戦争は直ちに、その惨禍によって連想されるものであった。が現代はそうでない。
ことに我が国に於いては次につづく建設的な段階に於いて考えられるフォルムでなければならない。
他日機会があれば、記念画の形式で近代的な構成をもつものを作りたいとは考えている

そのあと、「斉唱」の構図というか、複数の視点があることを紹介していく
同時に彼の描いた「兵馬(現存せず?)」との共通性も『技法的に迫る』

その後「娘子関を征く」を、自宅で描いていたことを娘さんが告白し
「斉唱」との技法的な共通性などを再び取り上げる

そのあと神戸大空襲〜戦後の再出発を取り上げる

さらに友人(弟子?)の石坂春生さんが
アメリカから無期限貸与された昔の作品についてのエピソードを語る
また、晩年こう語ったことも紹介された

あれ(戦争記録画)には心が痛みます 兵軍高揚にひと役買うという使命でしたから・・・

また、「娘子関を征く」と「斉唱」の技法的な細かな分析・・・・・
山脇佐江子さん(姫路市立美術館館長)は彼を「休息の画家」というのだが、戦争画でも同様だという
でも、どのような形にせよ戦争画を描いたので罪の意識を持っていると指摘された

晩年の「絵画」「音楽」という、迎賓館の壁画を紹介する
このための数々のスケッチが紹介されたが、「斉唱」でも、そのように描かれたのであろう
(残念ながら空襲ですべて消失したらしいが・・・・)

いろいろな関連ページをあげておこう
http://www.kobe-np.co.jp/rensai/200408artist/01.html
神戸新聞Web News 四人の画家の戦争

http://www.geocities.jp/torikai007/war/bunkajin-picture.html
文化人・藤田嗣治戦争画;アッツ玉砕とサイパン玉砕の神話 War Art 鳥飼行博研究室