「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会報告書」

教育雑誌を読んでいたら、このような報告書が昨年の10月に出されていいたことを知って、自分の不勉強を恥じた。
検討会の目的等にはこのように書かれている

「昨今、子ども達のこころの問題が大きな社会的問題となってきており、子ども達のこころを理解し、適切な対応策の検討が必要であるとの認識から本検討会が設置された。」

とある。

「また、近年、医学的な知見の蓄積や人の脳機能の非侵襲的計測(=人間の生きた脳の活動を外科手術を必要とせずに観察できる計測手段。このような非侵襲的脳機能計測法は1980 年代までは脳波計測だけであったが方法的限界があり脳の活動を充分に明らかにできなかった。1990 年代以降脳の活動を画像化(イメージング)する脳機能の非侵襲的計測法が急速に進展した。この方法には、機能的磁気共鳴描画(fMRI)、脳磁図(MEG),近赤外分光描画(NIRS、光トポグラフィーとも言う)などがある。)が可能になったことなどから、医学・脳科学的な視点から子ども達の情動等の背景を探ることのできる可能性が高まり、既にある程度の研究が進んでいる。」
「その反面、(1)学際的な研究活動となっていないことや(2)研究成果が施策や教育活動と連携していないことなど、今後の研究の促進のための様々な課題も指摘されている。」

現場の事情で言えば、そのような報告によって「それで、今日からどうするの?」といった戸惑いもある。何となく「そうじゃないか?」と思っていたことをある程度科学的に裏付けていただいたりしていただく訳だが、原因とか究明するだけが仕事ではなくて、その上での毎日の生活の現実がある。

もちろんこの報告書の中で一番気に入っている部分はこれである

脳科学の成果が与える影響が大きいため、慎重に情報発信する工夫が必要」:脳科学の成果を上手に使えば、教育に対して色々なメッセージを出せる時代となったが、脳科学サイドから出てくる情報は一般の人々に与える影響が大きいため、相手に与える影響を十分考えた上で情報を発信するなどの注意をしなければならない。論理が飛躍して科学的に根拠がないものが世の中に広まるのは、かえって害を及ぼすことになるので、社会に混乱が起きないように慎重に情報発信をする工夫が必要となる。

情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会報告書で
google検索した結果→ここ
トップに文部科学省の報告書が登場、ちなみにPDFしかない