[テレビ]奇跡の人を見る

昨夜のBS洋画劇場で「奇跡の人」を見た
自分が小学校の頃、ヘレン・ケラーに話を読み聞かせしてくれた先生がいた
子供心に三重苦など想像することもできず「こわさ」すら感じた

昨年あたりから障害児教育=特別支援教育というものをようやく勉強し始めたのだが、
ヘレン・ケラーについても少し勉強しなくては・・・・と思った
いつものようにフリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』では
奇跡の人はこのように紹介されている→ここ
この本も読んでみる必要があるのかな?
ヘレン・ケラーはどう教育されたか―サリバン先生の記録
わたしの生涯 (角川文庫)
またこのようなサイトもあった
ヘレン・ケラー神話
ヘレン・ケラーの再評価−20世紀の終りとセクシャリティー

要するに「奇跡の人」とはヘレン・ケラーではなくアニー・サリバンである
また、映画の有名なシーンについても上記のヘレン・ケラー神話において
こうした記述がある

クライマックスシーン「ウォーワー」の真実

ほとんどの人にとっては、ヘレン・ケラーというと真っ先に思い浮かぶのは「奇跡の人」のイメージだろう。特に、井戸端で「ウォーワー」と叫ぶシーンの印象が強いと思う。
しかし、実際には「ウォーワー」とは言っていない。このシーンは、戯曲家ギブスンの創作だ。もっとも、一般にこのイメージを定着させたのは一九六二年のアーサー・ペン監督の映画「奇跡の人」かららしい。

実際にはどうだったのかは、サリバン先生の手記「ヘレン・ケラーはどう教育されたか」でうかがうことができる。確かに、井戸端で言葉の意味を悟るシーンはあったようだ。が、実際の状況は映画や劇・マンガのようなものとは異なる。
以下に、「ヘレンケラーはどう教育されたか」での記述を示す。

井戸小屋に行って、私が水をくみ上げている間、ヘレンには水の出口の下にコップをもたせておきました。冷たい水がほとばしって、湯のみを満したとき、ヘレンの自由な方の手に「w-a-t-e-r」と綴りました。その単語が、たまたま彼女の手に勢いよくかかる冷たい水の感覚にとてもぴったりしたことが、彼女をびっくりさせたようでした。彼女はコップを落とし、くぎづけされた人のように立ちすくみました。ある新しい明るい表情が顔に浮かびました。彼女は何度も「water」と綴りました。それから、地面にしゃがみこみその名前をたずね、ポンプやぶどう棚を指さし、そして突然ふり返って私の名前をたずねたのです。私は「Teacher」と綴りました。 (中略) 家にもどる道すがら彼女はひどく興奮していて、手にふれる物の名前をみな覚えてしまい、数時間で今までの語彙に三十もの新しい単語をつけ加えることになりました。
ごらんの通り、発声したという記述が全くない。そもそもヘレンが発音できるようになるのはもっと後の話で、この当時は発音訓練はしていなかった。発音しなくなって久しい状況で、声が出てくるという方が不自然なのだ。

ちなみにちびまる子ちゃんのヘレン・ケラー (満点人物伝/ちびまる子ちゃん)では「あの「ウォーワー」シーンがない」そうである。