フリードマン「フラット化する世界」(下)

フラット化する世界(下)

フラット化する世界(下)

試験のため中断していたが、昨日読了
もともと、下巻には教育に関することが多く書かれていることから
興味を覚えていたのだが、後書きをよむと
第8・9章をアップデート版で追加したそうだ

フラットな世界でのばすことができる最初の、そして最も重要な能力は、「学ぶ方法を学ぶ」という能力だ。古い物事をやる新しい方法や、新しい物事をやる新しい方法を、たえず吸収し、独習する。たくさんの仕事の一部もしくは全部が、つねにデジタル化とオートメーション化とアウトソーシングされる可能性がある時代では、どんな労働者もこの能力を身につけるべきだ。新しい仕事やまったく新しい産業は、そこでどんどん生まれている。そういう世界では、自分の知識だけではなく、物事を学ぶやり方で、人と差をつけることができる。なぜなら、いま知っていることは、思ったよりも早く待代遅れになってしまうおそれがあるからだ。
 ミネソタ州セントポールでの講演で、私はこの点を強調した。そのあとの質疑応答の際に、バルコニー席にいた若者が手をあげて、九年生だといってから質問した。「フリードマン先生、学ぶ方法がそれほど重要なら、学ぶ方法をどうやって学べばいいですか? どういう授業をとればいいですか?」
 負うた子に教えられるとはこのことだ……。 もっともな質問だった。そのときはまだ、細かいところまで徹底して者えていなかった。そこで、その現で答をこしらえたが、方向性は間違っていないと思う。「友だちにたった一つのことをきいてまわるといい。『好きな先生は誰?』 って。           P45より引用

フラットな世界では、IQ(知能指数)も重要だが、CQ(好奇心指数)とPQ(熱意指数)がもっと大きな意味を持つ、と私は結論づけた。つまり、CQ十PQ>IQという方程式が成り立つ。勉強する熱意と発見の好奇心がある子供をよこしてくれれば、毎日、毎週手をかけて指導しよう。IQが高くても熱意のない子供ではだめだ。なぜなら熱意と好奇心がある子供は、みずから学び、みずからやる気をかきたてるからだ。そういう子供は、いつでも学ぶ方法を学ぶことができる。ことに、アップロードもダウンロードもできるフラットな世界のプラットホームでは、それが容易にできる。   P47より引用

後半は、まるで文科省の「確かな学力」についての説明を読むような文章で思わず笑ってしまったが・・・