教員免許更新制度

先週の日曜日にこの番組を録画した 少しだけ見た
免許更新制が質の向上になるか?という問いかけには参加者全員が否定的だった
これではディベートにならない?
そもそも更新制は・・・という話でアメリカでしか行われていないとのこと
しかもその理由は?
①資格制度がなかなか定着しなかった
②免許を持たなかった教師が多かった
そのような事情をそのまま日本に当てはめることはおかしいと「佐藤学」さんが指摘していた
南部アメリカでは読み書きも不十分な教師が相当数いたそうだ
これを解決するために「教えるほどの学力があるかどうか」が更新制の採用された最大の理由であるとのこと
それを移植して、膨大な予算と労力をかけるのは無駄だと、藤田英典さんは指摘する
さらに、5年10年と身分保障されないよう制度では若い優秀な人が集まらなくなるとも指摘した
「教員の仕事の魅力がなくなる」ともいわれた

このあたりをネットで探してみると これは今から5年前平成13年12月25日
http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2001/011206/011206b3.htm 教員免許更新制の可能性の検討

以上観てきたように、現時点における我が国全体の資格制度や公務員制度との比較において、教員にのみ更新時に適格性を判断したり、免許状取得後に新たな知識技能を修得させるための研修を要件として課すという更新制を導入することは、なお慎重にならざるを得ないと考えられる。
なお、主要先進諸国の中で教員資格、免許の更新制が導入されているのは、アメリカ合衆国のみであるが、その仕組みについては各州により異なっている。我が国におけるアメリカ型の更新制の適用可能性については、同国の各州の更新制度が教員の専門性向上のために有効に機能しているのかどうかを、研修プログラムの内容、研修実績の評価方法、教員評価システムとの連動、他の資格制度との関連等の観点から分析することが必要であろう。また、開放制の教員養成制度を採用している我が国において、更新制が開放制に及ぼす影響といった課題もあろう。 

ところが、平成18年7月11日の答申では
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/06071910.htm
中央教育審議会 今後の教員養成・免許制度の在り方について(答申)−文部科学省

ひさびさにおじゃましてみたら充実していたのでアンテナに入れました
http://cala99.at.webry.info/ 教育ニュース観察日記/ウェブリブログ
また、そこからいろいろ訪問してきました
http://toranosuke.typepad.jp/blog/index.html 教育タイムズ

http://homepage3.nifty.com/sakumalabo/index.html 佐久間亜紀・佐久間研究室のページ
この佐久間先生のページには教員免許更新制についての論文があった
http://homepage3.nifty.com/sakumalabo/html/shiten.htm 佐久間亜紀・朝日新聞「私の視点」

 国際的に見れば、教員免許の更新制は極めて珍しく、先進国では米国にしかない。中教審は米国の制度を参考にしたのだが、この制度の背景にあるのは米国独自の事情だ。(中略)
 第二に、更新するかどうかの基準設定が困難である。中教審の案では、更新の講習の内容は国が認定し、「使命感や責任感、教育的愛情」など四つの事項を含む。しかし、教員個人の使命感や責任感の評価は思想信条の自由と深く関わる。(中略)
 第三に、教員の人材確保が難しくなる可能性が高い。身分の安定は優秀な人材を確保する上で欠かせない。だからこそ、ほとんどの主要国は採用時から終身在職権を与えてきたのだ。また免許が期限付きになれば、とりあえず免許だけを取得しておこうという「ペーパー・ティーチャー」の数が減り、教員需要の増減に柔軟に対応するための層を失うことになる。