シリーズ画家と戦争(2) 靉光(あいみつ)  時代の自画像

彼にとっての戦争画の考え方をあらためて知る

前衛芸術への弾圧が強まる中、戦争画を描かず、『鳥』、『花』、『蝶』などの一連の幻想絵画を描いた靉光。「戦争画を描くのに多くは軍人や大砲を描く。しかしそれが蜂であってもいいじゃないか。自分は戦争の絵を描いているのだ」と語っていたという。
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2007/0722/index.html
シリーズ戦争と画家(2) 靉光(あいみつ) 時代の自画像|新日曜美術館より引用

なんといっても3枚の自画像が素晴らしい
今から30年ほど前、NHKの番組で自画像について取り上げた特集番組だ
そこではじめて彼のこの3枚の自画像について知った

眼のない自画像=『梢のある自画像』について
現実を見る眼をくりぬいてしまった……というような解説を
高校生ながらすさまじく感動した覚えがある

東京都美術館で「靉光松本竣介そして戦後美術の出発展」という展覧会も忘れられない
(これは1978年で、残念ながら見ることができなかったが、図録を知人に頂いた)

番組の最後に二歳年下の靉光の妹さんがVTRで登場した

『僕は死なにゃ名は出んよって言いよったのを覚えとります死んでから出たんじゃつまらんじゃないかと言いましたが……』

と彼が言ったそうである

中学校での自画像の授業でも、毎回取り上げるたびに
『白衣の自画像』から想像される彼の姿は、大男を連想させるが
写真から伝わる彼はひどく痩せこけている

生誕百年ということで、東京、宮城、広島と巡回する
残念ながら名古屋へは来ないが…
http://www.momat.go.jp/Honkan/AI-MITSU/index.html
展覧会情報生誕100年 靉光