ファシリテーション入門

ファシリテーション入門 (日経文庫)

ファシリテーション入門 (日経文庫)

職場の上司に、「おれは今ファシリテーターとかオフサイトミーティングに関心がある」
と言われて、かねがね勉強しなくてはと思いつつ
まずはこの本からと思って読んでみた

 ファシリテーション(facilitation)を一言でいえば、「集団による知的相互作用を促進する働き」のことです。
 facilitationの接頭辞であるfacilはラテン語でeasyを意味します。「容易にする」「円滑にする」「スムーズに運ばせる」というのが英語の原意です。人々の活動が容易にできるように支援し、うまく事が運ぶようにするのがファシリテーションなのです。 P21より引用

読むことも大切であろうが、演習が必要であるようだ

職場環境にも関係あるのだが、教育に関してもこのような指摘があった

P49より引用
 次世代の社会のリーダーを養成する
 ③教育研修型のファシリテーションは、社会教育、学校教育、企業研修、家庭教育など、幅広い教育活動で活用されているタイプです。なかでも最近注目を集めているのが学校教育への応用です。
 冒頭で述べたように、いま教師の位置づけが大きく変わろうとしています。単に知識を教えるだけではなく、生徒の考える力・学ぶ力を引き出し、自発的な学習を促すことが求められるようになってきました。そのため文部科学省が推進する「ゆとり教育(新しい学習観)」でも、教師の役割を「生徒の学習を支援する人」と位置づけ、ファシリテーターとしての役割に重きを置くようになっています。
 こうなってくると、手法やテクニックだけでは通用せず、教師と生徒、生徒と生徒の関係そのものが重要となります。互いの「個」のぶつかり合いのなかから気づきを引き出す、全人格的なファシリテーションが必要となります。これは上司と部下など、チーム活動に共通のテーであり、ビジネスパーソンにとっても大いに興味が湧くところです。
 さらに、教育研修型で注目されるのは、八〇年代の終わりにアメリカで生まれた「インクルーシブ・リーダーシップ」の運動です。
 今までのリーダーシップ教育は、少数のエリートを次世代の社会のリーダーとして養成しようというものでした。二一世紀はそうではなく、一人ひとりに社会的責任を持たせ、さまざまな考えを待った人たちを広く巻き込んでいく、総体的なりIダーを養成しようというのです。
さまざまな考えを持った多様なタイプの人を包み込んでいくことからインクルーシブ(包括的)という名がつけられています。
 多様性の尊重、個のリーダーシップの促進、協働精神の涵養、プロセス志向など、基本となるコンセプトはビジネスでいう支援型リーダーシップとまったく同じです。こちらもまだ市民権を得るには至っていませんが、インクルーシブ・リーダーシップが学校から企業へ、地域から政府へ、ひいては社会全体へと広がっていけば、社会を変える大きなムーブメントになることでしょう。

1回読むだけではその奥深さが分かりかねる
何度も読み返してみたいが・・・・