対決・巨匠たちの日本美術

東京3日目は再び上野である
明日の月曜日も開催ということで、多少迷ったがゆっくり楽しむためにはこの日をえらんだ
この方のご意見を大いに参考にした
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1443 弐代目・青い日記帳  | 「対決−巨匠たちの日本美術」
(結果的に、風神雷神図の対決を見損なった→しかしながら混雑は避けられたようである)
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1479



会場の前には、おそらく入場待ちの人たちのためであろう→京都の若冲展を思い出す
http://d.hatena.ne.jp/ky823/20070519 2007-05-19
テントまで用意されているのだが、我々は1時過ぎに来たので
写真にようにすんなり入場できた

入口付近のこのポスターも
いろいろな場所で見てきたものだが
一枚頂きたいものである

展覧会の内容については、言うまでもなく「楽しめる」内容である
「こうした展示の企画もありなのか?」「同じ材料でも見せ方でこんなにちがって楽しめるのか!」と思える
けれども基本的に中の上の作品が多いように思えるので、結構楽しめる
それと、テレビ番組風に「対決」という形で展示することで
簡単にしているように思える
また、ジャンル的にも織り交ぜているので楽しめる

「怖い絵」でおなじみの中野京子さんも激賞してみえるが
http://blog.goo.ne.jp/hanatumi2006/e/6fcfee2cd04724e6b42d84b4b96efdce 対決・巨匠たちの日本美術展
たしかに、目玉作品といった大物を期待していくとすかされるかもしれない
しかしこうした企画の在り方は、今後いろいろな形で発展させていただけるとうれしい

どうしても疑問に思ったのは
運慶と快慶の対比はわかったようでわからない
俗物的な発想だが、「北斎と広重」はどうしてないのだろうか?
最後の大観と鐵斎などは、「富士の絵の対比」でしかない こうした対決だけ異色であることは
誰もが感じたはずだ
「大観の富士」と「鐵斎の富士」と言うことになれば、北斎や広重が黙っていないだろうが………

さらに困るのは無名性の数多き作品は、この範疇にはないことがとても一面的な展覧会であるように思えるが………
(主として鎌倉時代以前の)

あくまで、「国華」という雑誌が基盤になっているわけだが
そのあたりは、権威ある方々と巨大新聞の企画である以上文句のつけようがないのか?

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B9%F1%B2%DA 国華とは - はてなダイアリー

検索すると歴史のある雑誌だけにこうした論文も出てくる
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006390013/
CiNii - 美術誌『国華』と戦争 : 日露戦争期から米軍占領期まで日本美術史研究を支えた思想

抄録

1889 年の創刊以来現在まで日本美術史研究の権威とされる,美術誌『国華』において,その研究を支えた思想の変遷と戦争との関係を明らかにすることを目的とし, 日露戦争期,第一次世界大戦期,日中戦争期・太平洋戦争期における,誌上の論説の分析をおこなった。その結果,『国華』の思想は,戦争と深くかかわり,戦争を賛美し,戦争の進展にともなってその思想を発展さ,常に日本帝国主義と歩調を合わせて展開してきたことが明らかになった。

入場が1時40分頃であり、1時間少し十分に堪能し本館へ向かった
デジカメのタイムスタンプが15時18分となるのでこうした機能はバカにならない

思えば、「一歩近づいて見る日本美術」という、国立博物館の企画展があってこのとき以来の国立博物館である
10年以上前のことのように思える
本館で見ることのできるところも一応見て歩くとけっこう足にくる………