神々のうた 大地にふたたび

http://www.nhk.or.jp/sonotoki/2008_10.html#03 その時歴史が動いた

辞職した、N元大臣は見たのだろうか?
奥さんは見たのか?

明治、日本が近代化を推し進めるなかで、蝦夷地に生きるアイヌの暮らしと文化は消されようとしていた。その時、アイヌ復権に挑んだ少女が、知里幸恵。幸恵はアイヌの伝承をまとめ世に問うた。
「梟(ふくろう)の神が羽ばたきをすると神の宝物が落ち散りました」……狩りや漁で生きるアイヌの人びとにとって、自然や神を敬う伝承「カムイユカラ」は、民族のアイデンティティともいえるものだった。しかし同化政策によってアイヌの人びとは生活を破壊され、貧困と差別に苦しみつづける。やがてアイヌは劣った民族だと思い込まされ、誇りを奪われていく。知里幸恵もそんな一人だった。
しかし幸恵に転機が訪れる。15歳の時、アイヌ語研究に取り組む金田一京助と出会う。金田一は、急速な近代化で消えゆくアイヌの伝承を記録しつづけていた。交流を重ねる二人は、アイヌの伝承を集めた本の出版に取組む。そして幸恵はカムイユカラを改めて学び直し、その中で、アイヌ文化の本当の豊かさと、後世に引き継ぐ使命に目覚めていく。1923(大正12)年、『アイヌ神謡集』を出版。それはアイヌであることを否定しつづけてきた人々を覚醒させ、やがて差別撤廃と民族の復権を求める声となる。その声はさらに広く日本社会に共感を広げていく。
明治以降、近代化を推し進め列強国にならんと邁進してきた日本。番組では、その影で犠牲を強いられつづけた人びとの声に耳を傾ける。