毎朝少しずつ読んでいるうちに、読みやすい文章であるためすぐに読めた
あとがきにもあるように「若い人への案内としてボスについて書いてみないか、という提案」のものでることが頷ける
- 作者: 中野孝次
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1999/04
- メディア: 単行本
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美術評論家がよくやるように、西欧の研究者の説を紹介するというやり方でなく、自分の目で見たものだけを書く。それも一々の絵について解説風に書くのではなく、全体を一つの話として書いてくれという注文も、私の考えにぴったりだった。ほぼそのとおりのものが書けたと思っている。
Amazonの書評では木っ端みじんに叩かれているが
自分はそれなりに美術の専門書を読んできたのだが(ボッスについてははじめて)
「読み物として楽しめる」「自分の感想を鏤める」文章として
私はよくできていると思う
もちろん、これまで、ボッスについてそれほど読んだわけでないので
この本をきっかけとして「こんな素晴らしい画家についてもっと知りたい」という気持ちにさせてくれた
このページにたくさんの作品を見ることができる
http://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Hieronymus_Bosch?uselang=ja
Category:Hieronymus Bosch - Wikimedia Commons
ちなみに、いくつか言及されていた作品の中で特に印象深いものは以下の作品である。
キリストを担ぐ人々
→聖ヴェロニカが何ともいえない美しさだ
それとともに、全体から受ける印象が1920年代ドイツで活躍したグロッスは
この作品を参考にしたのでは………と言いたくなる。
それほど、現代に通じる人物の表情描写ではないだろうか?
それから、怖い絵でもおなじみの「手品師」のテーマも
なんとボッスが描いていることも知った
これは、構図が何ともいえない
この作品はこちらによると、彼自身の作ではないとの意見もあるそうだ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%82%B9
ヒエロニムス・ボス - Wikipedia
詳しく専門的なサイトはここがおすすめ
→http://www.salvastyle.com/menu_renaissance/bosch.html
ヒエロニムス・ボス-主要作品の解説と画像-