埼玉の調査から

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20060801ddlk11040388000c.html
学習状況調査:朝食とる子は正答率高い! とらない子を十数ポイント上回る /埼玉−教育:MSN毎日インタラクティブ

さっそく、本物を覗いてみると面白いことが分かる
http://www.pref.saitama.lg.jp/A20/BP00/chousa/17gaiyou.pdf
平成17年度埼玉県小・中学校学習状況調査の調査結果(速報値) PDF(24KB)
この速報値では、上記の毎日新聞の記事の根拠とならない
こちらの報告書は3.4MBの重いものであるが・・・
http://www.pref.saitama.lg.jp/A20/BP00/chousa/17houkoku.pdf
平成17年度埼玉県小・中学校学習状況調査報告書 PDF(3.4MB)
文書では3ページ、ファイルでは6ページだがここがすごい

学習に対する意識や生活の実態と正答率との間には次のような傾向が見られた
・勉強の好きな児童、勉強したい理由がある児童は、正答率が高い。
・学校の授業以外に学習する児童は、正答率が高い
・家で持ち物の準備をきちんとする児童、朝食をとっている児童、睡眠時間が適切な児童の正答率は、それぞれ高くなっている。

当たり前のことといえば、当たり前のことである。
勉強の嫌いな児童、勉強したい理由がない児童は、正答率が高かったら大変であるし
学校の授業しか学習しない児童の、正答率が高いようでは、これまた大変である
問題は、勉強の嫌いな子、勉強したい理由がない児童にどう対処するかであろう

おもしろいのは他にもある
新聞記事は、朝食・持ち物調べ・睡眠時間を取り上げているが
調査では「読書時間」がちゃんとあるのだ。ところが、読書に関しては10%を超える差が見られなかったので
記事にしていない=傾向にもふれていない

読書を「全くしないまたは、ほとんどしない」と回答した児童生徒は、読書する児童生徒より平均正答率が約
3〜5ポイント低い傾向にある
<P123より引用>
<P133より引用>

引用したグラフはおもしろくて、きっと10分というのは、学校での朝の読書かなとも思えるが・・・・
まぁ、1時間以上も読書していられないであろうし・・・・
平日に1時間は我々でも格好きびしい。
逆に、読書することで「目に見えて」成果が上がるわけではないのか?

ちなみに、文字・活字文化振興法といった法案もできたことだし
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17HO091.html 文字・活字文化振興法

さらには
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku/siryo/05122201.htm
文部科学省 読解力向上に関する指導資料―PISA調査(読解力)の結果分析と改善の方向―
ここでは以前にも書いたかもしれないが、改善の具体的な方向として有名なA4一枚が出てくる
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku/siryo/05122201/005.htm
「読解力」向上に関する指導資料[2 PISA調査(読解力)の結果を踏まえた指導の改善]‐1‐(2)

ここにあるように、私のように「ただ読んでいればよい」訳ではなくて
1、テキストを理解・評価しながら読む力を高める
2、テキストに基づいて自分の考えを書く力を高めること
3、様々な文章や資料を読む機会や、自分の意見を述べたり書いたりする機会を充実すること。

だから、読書時間というのは評価しづらいのかな?